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文化財

文化財とは、国や地方自治体が保護・保存すべき重要な文化的財産を指します。磐椅神社はその歴史から多くの文化財を保有しており、地元の人々はもちろん観光で訪れた方々にとても貴重な場所となっています。その歴史や美しさから多くの人に愛されている文化財を実際に見ることができます。ぜひ、足を運んでみてください。

大鹿桜

磐椅神社大鹿桜

天暦元(947)年に村上天皇の勅使が奉納したというサトザクラの一品種、八重桜(子菊桜)で「会津の五桜」のひとつ。福島県緑の文化財登録第1号、猪苗代町指定天然記念物。

江戸時代の地理書「新編会津風土記」に「高一丈六尺余、枝葉二丈計を庇ひ極めて老樹なり、開花の時濃香馥郁佗樹に異なり、花色鹿の毛彩に似たり、故にこの名あり」とある。花の香りがよく、開花時は白色で、その後ピンク色に変わり、最後は鹿の色に似ることから「大鹿桜」と呼ばれる。花の中心めしべが変化し二、三の葉のようになる。花びらも多いと七十数枚になるという珍しい桜である。標高580メートルの高地にあるため、福島県内で最も遅く咲く桜の名木の一つ。開花期間は4月下旬から5月上旬。長い期間咲いていることから別名「翁桜」と呼ばれる。

会津の五桜

会津五桜は1852(嘉永5)年に出された江戸時代の書物「若松緑高名五幅対」に記載があります。会津城下町で人気のある「こと」や「もの」のベスト5を紹介した番付表でで、大鹿桜はNHK大河ドラマ「八重の桜」のオープニングに登場した石部桜、伊佐須美神社の薄墨桜などとともに、大鹿桜が紹介されています。

石部桜

会津若松市一箕町八幡の水田のなかにあるエドヒガン。芦名氏の重臣石部治部大輔の庭にあったと伝わる。色は淡い紅色。開花時期は4月上旬。

薄墨桜

大沼郡会津美里町の伊佐須美神社境内にあるサトザクラの一品種。神社創建当時からの神木とされる。開花時期は4月中旬。

虎の尾桜

会津美里町雀林の法用寺観音堂前にあるサトザクラの一品種。法用寺がこの地に建てられた時からあると伝わる。開花時期は4月中旬。

糸桜

河沼郡会津坂下町船杉の薬王院にあるエドヒガンの変種のしだれ桜。開花時期は4月中旬。

えんむすび桜・鳥居杉

樹齢八百年の鳥居杉に宿る「えんむすび桜」

元久2(1205)年、猪苗代城主三浦経連が磐椅神社に社領を寄進し、2年後の承元元年夏に大鹿桜のかたわら土田堰の南にあった社を現在の地に遷座した。その時に鳥居の杉として社殿に植樹された。推定樹齢は800年以上。西側にも同じく杉があったが、いく度かの落雷で半月空洞状態となり、昭和33(1958)年に大部分が倒壊、昭和61年夏に長雨で倒れた。猪苗代町指定天然記念物。
鳥居杉の中ほど二股別れの所に、山桜の寄生木が昭和40年代ごろに発見され、その後も毎年咲き誇る。杉木に桜が縁を結んだということで「えんむすび桜」と命名された。良縁成就を願い参拝する女性も多い。中には実際に縁が結ばれたカップルも。開花時期は4月中旬から下旬ごろ。

各種メディアでも取り上げられました

縁結びにご利益があるとテレビや新聞、恋愛や縁結びに関係する各種サイトに取り上げられました。
最近では、縁結びのご利益にあやかり「ご縁があるように」と五円玉を鳥居杉に結びつけていく方も多くいます。参拝された方で希望される方には、社務所で五円玉を結ぶ赤いを紐を頒布しています。

磐椅神社彩色三十六歌仙

縦一尺八寸四分(約56センチ)、横一尺二寸一分(約37センチ)の絵画様額に詠人名と献納者と住所が書かれているが、年月日が記されていないため、いつの時代か分からないが、書体及び画の彩色などからみて江戸時代のものと考えられる。書といい絵といい優美であり、かつ歌仙の額という見地から、まことに文化的価値の高いものである。なお三十六歌仙とは、第六十六代一条天皇の時に藤原公任が選定した歌人で、各々の代表的な和歌を挙げている。猪苗代町指定重要文化財。